■ CTデータの有効性 #5
2014.5.23[Fri]
■本日は2014.4.3[Thu]にUPさせて頂いたケースの続編です。前回は左下7番へのインプラント埋入でした。今回は右下6番への埋入です。
抜歯後インプラントを埋入するケースでは、そのタイミングがポイントの一つになります。抜歯直後ではインプラント周囲の骨が不足する場合があります。抜歯後6ヶ月では歯槽骨が痩せ骨幅が減少します。一般的に2ヶ月から4ヶ月に施術することが多いと思います。
事前の計画を立案し患者さんへの説明を済ませます。今回で2度目の埋入手術ですので患者さんの不安は低レベルです。
私は6番や7番など大臼歯の場合、使用するインプラントは直径5mmをよく用います。一般的によく使用される4mmと比較すると手技が格段に難しくなりますが天然歯のデザインに従います。
1:事前のCTによる埋入計画です。右側方から傾斜を検討します。
2:下顎骨垂直断面での位置を調べます。
3:透過像による検証です。
4:周囲骨の骨硬度を調べます。抜歯後ですので不安定なデータになります。
5:施術前の右下6番相当部。
6:歯肉を剥離後、サージガイドを使用しドリリングしインプラント本体を埋入しました。
7:骨欠損部に人口骨を埋入し適切な歯槽骨形態を獲得します。
8:保護用のメンブレンを設置し縫合します。
今回のOPEは開口量に余裕が無く、ドリリングが難しくなりました。サージガイドのKeyの磨耗が多めになり、その切削片の処理を考慮する必要がありそうです。毎回の小さな問題点への積み重ねが重要です。早速メーカーへ相談です。
■ 現在治療中のケース - 骨幅の薄い下顎骨を復元しインプラントを埋入せよ
2014.5.6[Tue]
■本日ご報告させて頂くのは、骨吸収により薄くなってしまった歯槽骨を骨造成し、その後、インプラントを埋入し、冠の装着を目指すケースです。
元は左下A3C5Eのブリッジによる修復がされていました。今回、左下6番に問題を生じまして抜歯をせざるを得なくなりました。
患者さんは(義歯でなく)左下56のインプラントによる修復を希望されました。
その際、左下5番相当部の歯槽骨の幅が足りず、事前に骨造成を必要となります。今回ご報告するのはその様子です。
1:事前のCT画像。左下5部の薄い歯槽骨がお分かりいただけるかと思います。6番は同時に抜歯をいたします。
2:その左下5部の断面像です。ここに造成いたします。
3:術前の様子です。
4:6番の抜歯後です。
5:5番の頬側と6番に人口骨を埋入します。治癒用の膜と形態保護用の膜(チタン内包)を2重に設置し、固定用ピン(ネジ)にて固定します。
6:縫合です。
7:こちらが使用したチタン内包の膜です。剥離した歯肉は完全に閉じるのが基本ですが、骨造成の場合は閉鎖できなくなる場合があり、この時に使用するのが「CYTOPLAST」です。
■ 生態モニター
2014.5.5[Mon]
■3月から4月にかけての予定外のドタバタも一段落いたしました。本日は、最近導入致しました「生態モニター」の設置の様子をご報告。
主に手術時に使用いたしますが、患者さんのリアルタイムの管理をいたします。具体的には、非観血血圧・脈拍・心電図・動脈血酸素飽和度・RPPなどをモニターいたします。
麻酔医による全身麻酔使用時は吸入酸素量をコントロールする場合が殆どです。局所麻酔時でも容態の管理になくてはならない管理機器の一つです。