■ 現在治療中のケース - 骨幅の薄い下顎骨を復元しインプラントを埋入せよ #2
2015.1.6[Tue]
■2014.5.6[Tue]にUPさせて頂いた「骨幅の薄い下顎骨を復元しインプラントを埋入せよ」の続編です。
左下5番の歯槽骨は幅5mmにまで吸収し、このままでは安全なインプラントの埋入は不可能です。
手術計画
1次OPE⇒歯槽骨幅の改善のためのGBR (2014年4月完了)
2次OPE⇒インプラント埋入+GBR
3次OPE⇒インプラント周囲歯肉の改善と頭出し
2014年4月に1次手術を終え、半年後の2014年10月にインプラント埋入手術を実施しました。
1 : 骨造成から半年後の患部
2 : 歯槽骨の状態です。頬側の骨がまだ不足していますので、インプラント埋入と同時に再度の骨造成をいたします。
3 : 左下5・6番、サージガイドを使用して埋入しました。
4 : 頬側を中心に自家骨および人口骨を使用します。
5 : いつものように吸収性メンブレンで骨面を被覆します。
6 : 更に、形態を保持する為のチタンメンブレンで被覆します。
チタン製スクリューを使用し直接骨に固定します。
7 : 縫合です。開放層のため、二次性の治癒形態になります。
3〜4ヶ月後、インプラントの頭だしの為の3次OPEに進みます。
■ 只今診療中!- 衛生士さん方へ #3
2015.1.3[Sat]
■謹賀新年
本日は30年以上管理を継続させていただいている実際の患者さんのケースをUPさせて頂きます。
1 : 左右1番は過去に切端部破折にてCR修復済みです。磨耗が認められます。また、歯頚部WSDにもCR修復が施術されています。
2 : 左下です。左下5番はGTRを、左下6番はImplant上に補綴しています。現在も付着歯肉の減少は認められません。
3 : 右下7番もImplant埋入しています。頬側の歯周組織に軽度の退縮があります。この時点での処置の必要はないと診断しました。
4 : 上顎です。左上4のInlayは保険修復です。
5 : 下顎です。
歯科を取り巻く環境には大変多くの問題があると思います。私どもがこの医院で一貫して貫いてきたのは「治る」ことと「長期の安定」です。そして10年後、20年後には信頼へと繋がることです。
口腔からアプローチし「人」を診る必要があります。
日本の歯科医療は治療基準(どこまで治すか)が曖昧で、結局のところ保険点数に振り回されながら関係各位に任されています。衛生士さんだけでなく技工士さんや勤務歯科医の皆さんが戸惑い無駄な時間を過ごしているように感じています。
私どもの方針は「治療を施したかどうか」ではなく、「治せたかどうか」にあります。同様な志をお持ちの歯科衛生士さんがきっといらっしゃると思います。
自信を持って安心して患者さんと向かい合う歯科医療に参加して下さい。