■ 講演に行ってきました
2017.3.20[Mon]
■二月半ば、「潟qューマンサービスやすらぎ」様からミニ講演のご依頼をいただきました。複数の事業所を展開されていらっしゃるこちらの会社、当日は介護職員の方々など約50名の参加をいただきました。
当日は通常の勤務を終えた6時30分開演でして、終業後にもかかわらず熱心に聴講いただきました。その様子を拝見して「やすらぎ」様の運営方針がスタッフの方々に周知されていることが伝わります。
介護の現場に携わる方々ですので、実践に即した内容としまして「老化による口腔の変化と咀嚼嚥下機能の低下」と題した内容をお話させていただきました。
1 : まずはごあいさつから。
2 : 代表のご挨拶です。
3 : 「老化による口腔の変化」について話ています。歯を失うと上顎は小さく萎縮し、一方、下顎は舌の周囲の骨が吸収し舌の収まるスペースが変化していきます。食塊の形成や嚥下機能に支障を生じます。
4 : 歯が残存している患者さんの場合のケアーのコツについてお話。参加者がご自身で実践できるように・・・。
5 : よく質問をうけるのは、「歯医者さんに来てもらったが、入れ歯がよくならない、そして使ってくれない」というもの。職員の方々の生の声です。
保険の入れ歯の製作方法は自立行動のできない要介護の方々には対応できない場合が多いのです。
だったらどうするのか。義歯安定剤を使いこなすコツについて説明しています。
6 : 時田歯科スタッフも同行しました。「ん?向こうの3人、なんで下向いてるんだ・・・」
誤嚥性肺炎の減少や要介護・要支援の方々の自立復帰に役立てて頂きたいと願っております。
Mさん、潟qューマンサービスやすらぎ様、お話の機会を頂きありがとうございました。
■ 現在治療中のケース - 右下5番、歯根の破折に対応せよ # 2
2017.3.4[Sat]
■2017.3.2[Thu]、術前の様子をお伝えしたケース。本日はその実際の手術の様子をUPさせて頂きます。
1 : 歯肉を剥離しました。大きな歯槽骨欠損を生じています。右下6番に及ぶ吸収です。欠損部底部に軟骨様の白い組織が確認できます。これは骨再生の初期段階の組織変化で時間をかけて骨へ変化してゆきます。
2 : インプラントを埋入しました。骨吸収が大きく、インプラントの先端部数ミリのみが骨中に入っています。固定がルーズな状態を人工骨を緊密に埋入することで補います。埋入位置が狂いやすいためサージガイドにて慎重に位置を確認します。
3 : 人工骨のボリュームが大きく、歯肉を復位しても完全な閉鎖が困難です。解放創用のメンブレン(膜)を用いて人工骨の漏れを防ぎ形態を維持します。
4 : メンブレン(膜)をスクリュー固定します。
5 : 縫合です。数か月後メンブレンを除去しますと幼弱な歯肉が再生します。3〜4か月、時間をおきます。
■ 現在治療中のケース - 右下5番、歯根の破折に対応せよ
2017.3.2[Thu]
本日は、歯根の破折により抜歯に至ったケースをご紹介させて頂きます。
人の老化は口腔にも変化をもたらします。歯の場合、50歳を過ぎると歯にひびがはいることが比較的多く認められます。特にむし歯により神経を除去し冠を被せた場合に発現しやすいものです。
特徴として、周囲の歯槽骨の吸収を伴う場合が多数であること。歯根のひびに沿って細菌感染が深部におよび骨の吸収を生じるためです。
今回のケースも歯槽骨の吸収が大きく進行していました。
通常、歯槽骨の骨造成を施術し、骨化してからインプラントを埋入する2回法を選択します。しかし、このケースでは一回で骨造成と埋入を実施しました。
1 : 術前の患部です。右下5番はすでに抜歯してあります。
2 : 抜歯から1〜2ヶ月の間に手術を設定します。術前CTにより患部を把握し治療計画を立案しサージガイドの製作をします。
3 : インプラントの埋入位置を三次元的に検討します。
4 : 断面像です。この段階でインプラントの先端2mmが骨と接合
する設計です。
5 : 周囲の骨の硬さを検討します。
一回法の場合、成功の可否は血液の確保によります。埋入する人口骨を血液でみたすことができればインプラント周囲に骨が再生します。
後日、実際の手術の様子をUPいたします。