■ インプラント その安全性の確保のために #2
2019.9.12[Thu]
インプラント、その安全性の確保のために--その続篇です。
口腔の形態を型取りし、CTデータと合成、埋入するインプラントを配置しました。完成した合成データからドリリングの際の三次元的な位置を規制する樹脂性のガイド(サージカルガイド)を製作します。
完成したガイドを口腔内にセットしインプラントを埋入するためのドリリングを開始します。
@ : 高精度を要求されるため、親水性シリコンを用いて型取りし製作されたサージカルガイドです。
A : 同上
B : 使用するドリルは、径の細いものから始め、徐々に太い径へと拡大を進めます。その際、ドリル径に合致したキースリーブを交換しながら使用していきます。ドリル長はこのシステムではストッパーにより規制されています。
C : 骨の硬さや密度により進行状況は大きく変わります。人体の骨は表層部が硬く、内部は柔らかい構造(骨髄)となっています。
D :使用するドリルとキーシリンダー。ドリル径・ドリル長が管理できる製品の一つです。
費用面では
インプラント埋入手術の他に、CT撮影・データ合成と埋入計画の作成・サージカルガイド製作などが別途必要です。一般的に最低でも5万円ほどがかかる場合が多いと思います。
このようなシステムを用いて処置することで、インプラント埋入に伴うリスクは大幅に低減できる事をお伝えできればと思います。
■ インプラント その安全性の確保のために
2019.9.5[Thu]
欠損してしまった歯をインプラント補綴で補い、咬合機能回復を考えるとき、患者さんの心配は「安全性」と「費用」ですね。
今回は、安全性をどのように確保しているのかをご紹介させていただきます。
@口腔内の型取りとCT撮影を実施。口腔模型をデータ化しCTデータと合成します。
A更に、合成データ上にインプラントデータを配置し合成します。
⇒この時点で、顎骨と骨密度・神経と血管・予定するインプラントの外形と位置・歯と歯列の外形などがデータ上で視覚化できるようになります。
B完成したデータから、インプラントを埋入するためのドリリングガイドを製作します。
⇒このガイドを口腔に装着し骨のドリリングを進めます。三次元方向の位置が規制され、計画されたとおりの埋入により、多くのリスクを排除することができます。
@ : CTデータと口腔内の模型(予定する冠を装着した状態)合成画像です。
A : 予定する冠を装着する前の画像です。
B : 歯肉を除いた骨とインプラントのみの画像です。
C : インプラント断層像
D : インプラント断層像
E : 歯列全体の断層像
F : 製作したドリリングガイドの詳細数値
更に不安な場合、麻酔医による全身麻酔下での施術も有効です。「術後、何があったのか覚えていない」といった状態での施術になります。
施術する私たちがそのリスクを完全に把握し、患者さんの不安も完全に捉えることこそ「安全」を獲得することに繋がると考えています。