■ 現在治療中のケース - 臼歯をインプラント補綴し義歯を回避せよ (右上76番編)
2020.9.28[Mon]
■「上下左右の臼歯部をインプラント補綴し、義歯を避けたい」とのオーダーの患者さんのケースです。
本日は、右上76番についてご紹介させて頂きます。
1: 治療前の断層レントゲンです。右上6番は歯周病による高度骨吸収が認められます。右上7番は広範な根尖性歯周炎を認めます。共に保存困難と診断しました。
2: インプラント埋入後の断層レントゲン像です。
3: 右上76番を抜歯後1ヶ月の状態です。抜歯から1ヶ月の期間をおくことで患部が治癒機転に向かうのを待ちます。
4: 本ケースの場合、残存骨量が極小な為、インプラント埋入に先立ち骨造成を実施しました。
5: 数か月後、骨造成が安定したところでインプラント体を埋入しました。
6: 粘膜が治癒したところでです。
7: 歯肉が薄く、埋入後の骨吸収を正常値に収めるため、歯肉移植を実施しました。長期の安定性確保に欠かせない要素です。
8: 歯肉が安定し、インプラントの安定が成熟してきました。いよいよ上部の冠の製作に入ります。
本ケースの患者さんは比較的年齢が若く、術後30年の使用を目指しています。その為に確実な予後を獲得するべく、骨造成⇒インプラント埋入⇒歯肉移植と各ステップを経過したケースです。