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2024.09.19 審美修復-インプラントを使用したケース#3

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[ 2024年05月のバックナンバー ]

審美修復-インプラントを使用したケース

2024.5.2[Thu]


■インプラント補綴による前歯の機能回復及び審美修復のケースをご報告。
本ケースは口腔全体が崩壊する一歩手前の状態で診療開始となりました。
臼歯部の処置を先行させ、咬合の確保を済ませ、審美障害を抱えた前歯部の処置へ移行していきます。

□左上1番は歯根破折により抜歯を選択しました。長期間の経過により大きく傾斜しています。

□右上2番・1番は欠損し義歯が装着されていました。

□長期間経過していた為、口腔全体の残存歯の位置移動および上下顎骨の正中のズレが生じています。

上記の主要な問題をクリアーしなければなりません。非常に困難なケースです。

1 : 術前の様子です。左上1番は正中を超えて傾斜しています。
また、欠損している右上2番・1番のスペースは他の残存歯の移動等により狭小となり、右上2番・1番を配列することができません。
2 : そこで、IOSを用いて処置後の状態をシュミレーションし方針を決めるために患者さんと打ち合わせます。
3 : 患者さんと相談の結果、右上2番・1番のスペースに1番のみ配列し、前方に傾斜した右上3番を移動させ、スペースを満たす計画となりました。
4 : 右上1番・左上1番にインプラントの埋入が済みました。当日に仮歯の製作と装着をし審美性を確保します。
5 : その後、周囲組織の治癒を待ちながら理想的な歯肉形態を獲得する為、仮歯の修正をします。
6 : 上下の正中を一致させていきます。

長い期間、この状態で経過せざるを得なかった事情が患者さんにはあるはずです。更に、インプラント埋入の経験は無く、骨造成の経験も無いこちらの患者さん。その信頼に必ず応えるべく治療を進めることが何より重要です。

IOS:赤外線を用いたカメラにより、3次元の物体を3D画像として捉える技術。工業界ではかなり以前から実用化されてきました。

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